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JMCナウ 2016年7月号JMC Now July

認証工場から指定工場取得までの道のり!!

     

今月は、指定工場取得までの流れと実際に取得に向けて頑張っている工場の紹介をしたいと思います。 最初に基本的にどのようにしていくかを紹介していきます。下記の状況になりますが、まずは自動車整備振興会に相談することになります。ただ相談と言っても自社の人員、設備(作業場の面積・自動車検査設備)、月間の車検整備台数は、把握しておくのが望ましいです。


フローチャート

 ①人員  ⇒整備要員4人以上「大型に関しては5人以上」(内整備士が2人以上で自社の整備要員の1/3以上)
 ②設備  ⇒自社の現状をよく把握すること。この時点では自動車検査設備がすべて揃っていなくてもいいです。
 ③車検台数⇒車検実績は、2~6ヶ月の実績(30台/月~10台/月)で60台以上、再検率3%以下になります。 さて少し話を掘り下げていこうと思います。人員に関してはもちろん自動車検査員、整備士が必要になります。設備に関しては検査設備と作業場の2つに別れます。検査設備は自動車検査をするにあたり、サイドスリップテスタ・ブレーキテスタ・ヘッドライトテスタ・スピードメータテスタ・CO/HCテスタ・騒音計・オパシメータ・ピットリフトが必要になります。さらに作業場に関しては現車作業場と完成検査場が必要になります。最初から費用がかかるとか、手間がかかるなど、完成検査場は別に建設しなければならないと思われがちですが色々な方法がありますので、一度、振興会でアドバイスを頂いた方がよいと思われます。
 それでは、今回指定工場の取得を目指している事業所の紹介といくつかの質問を聞いていこうと思います。
 事業所名は今回伏せておきますが、我々兵庫県自動車青年会議所(略称JMC)のメンバーでもあり、認証工場で頑張っている事業所になります。祖父が今の事業場を設立し、父が事業の拡大を行い、今回の取材に応じてくれたJMCメンバーが3代目となり先導を切り、毎日奮闘しているそうです。確かに現在の自動車整備業は異業種の参入、整備士不足等、色々悩ませる題材が山ほどある中で指定工場取得を目指していることはすばらしいことと感じました。 質問した内容を下記に取りまとめましたので掲載します。
 ①なぜ指定工場所得を検討したのですか?
 複数の状況変化により以前より検討していました。状況変化は3年前に自社工場に隣接する道路が歩道工事の拡張により自社工場の移転があり、その際に新設した工場に指定取得に必要なテスター類を先にすべて導入しました。また今年度に玉津にある検査場の移転により車検時の持込による時間のロスを考えると指定を取得し時間の有効活用が必要と考えました。
 ②現在の人員・設備・作業場のレイアウトを教えてください。
 現在、検査員1名(JMCメンバー)、2級整備士3名(父、JMCメンバー、従業員)、3級整備士1名(母)、工員1名(JMCメンバーの奥さん)になります。またレイアウトに関しては下記の写真を見て頂いたらわかりますが、作業場と検査ラインを融合したパターンになります。この形が自社にとって1番のコスト削減にもなり、また敷地面積の限界もあり最良なレイアウトと考えています。
 ③指定取得に当たり、御社にとってメリットとデメリットを教えてください。
 やはり最初に思うところは時間の短縮です。今まで持ち込みにより勤務時間を無駄にしていたのと、今後のことを考えると夕方の整備、土曜日などの陸運局が閉鎖している時間帯にでも検査業務が行えることにより、お客様へのサービス向上に繋がると考えています。
 指定取得により利便性は上がると思いますが、その分検査機器の使用方法、今までなかった書類の管理が大変になってくると思います。しかし、これに関しては国の代行業務になるため、自分自身の技術と知識の向上が図れると同時に中途半端な理解や考えを払拭できるいい機会と考えています。
 ④御社で今回の取得に当たり、大変だったことは何ですか?
 申請書類の大変さなどありますが、やはり1番大変な思いと気をつけたことは申請期間中の車検成績の再検率を3%以下にしなければいけないことでした。私たちは自動車整備のプロと思い、いつでも全力で業務を行っていますが自社のテスターと検査場のテスターの少しの誤差で再検ということになりかねませんので、そこの部分はかなり配慮をしながら臨みました。
 ⑤今後どのような事業所を目指したいとお考えですか?
 クリーンな工場作りです。一言で言い表すのは大変むずかしいですが、凛とした対応・不適合車両などに対しての適正な整備による業務などがあります。国の代行業務ということを念頭にし、ユーザーにはきっちりと理解を求め、その中で便利性やサービス業務により自社の拡大を図りたいと思っています。
 ここまで、話をお聞きしましたがすごく参考になるお話や実際の取得までの流れは貴重な体験だと感じ、この記事をシリーズ化し、指定工場取得できるまで追いかけていこうと思いましたが、なんと取材をさせて頂いた数日前に指定の取得をしたとの報告を受けびっくりしました。今後の成長を期待し、指定工場取得までの道のりの取材を終了したいと思います。頑張ってください!!応援してます。

整備工場

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